文化財保護法・自然公園法・都市公園法について
我が国で最大の湧出量を誇る豊後の国、大分県の別府の温泉地には、八ツの「地獄」という名所がありますが、そのうちで4か所だけが国指定の名勝ということを大きく謳っています。奇観を呈する自然湧出の源泉を指しています。海地獄、血の池地獄、白池地獄、龍巻地獄の4ツです。
名勝というのは、景色のすぐれた土地という意味であり、法律的には、文化財保護法(昭和25年法律214号)に基づいて、文化庁が風致景観がすぐれ、学術的価値が高いものとして指定したものを指します。
そして、この名勝の中の選りすぐりが特別名勝と言います。
昨今は、ユネスコの世界遺産というのが世界的に有名ですが、国内的には、この文化財保護法に基づく、史跡、名勝、天然記念物は、見に出掛けるに十分に値するものを指していると言えそうです。
また、自然公園法(昭和32年法律161号)では、優れた自然の風景地を保護するとともに、その利用の増進を図ることにより、国民の保健、休養及び教化に資するとともに、生物の多様性の確保に寄することを目的として、「国立公園」「国定公園」「都道府県立自然公園」の指定をし、保護と利用を図っています。
名勝と特別名勝は、これらをオーバラップしています。
国立公園は、現在32か所で、国土の5.6%を占めているとか。
その外、少々紛らわしいものとして、国営公園があります。この国営公園は都市公園法(昭和30年法律79号)に基づくもので、同法は、都市公園の設置及び管理に関する基準等を定めて、都市公園の健全な発達を図る・・・としており、所管は国土交通省ということになります。
具体的には全国に17か所あり、例示をすれば、次の通りです。
国営ひたち海浜公園
国営アルプスあづみの公園
国営木曽三川公園
淀川河川公園
国営飛鳥・平城京跡歴史公園
国営明石海峡公園
国営讃岐まんのう公園
国営沖縄記念公園 等々
これらは、私自身、それとは意識せずに、これまで現地を訪れて初めて気付き、立ち寄ったことのあるところでした。何れも、自然公園とは雰囲気を異にしていますが、それなりに見物でありました。
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