2016年10月13日木曜日

弁護士らしい話し(其の23)


島の司法サービス(其の2)

 与論島における司法サービスの実際について説明をします。
 訴訟等の管轄については、次のようになります。
 簡易裁判所と家庭裁判所のケースは、徳之島簡易裁判所或は鹿児島家庭裁判所名瀬支部徳之島出張所(何れも、徳之島)の管轄。
 地方裁判所のケースは、鹿児島地方裁判所名瀬支部(奄美大島)の管轄。

 与論島から徳之島へ出向くには、船か、飛行機かを利用することになりますが、そのスケジュールは、以下の通りです。
 船で出向く場合、海運会社「マルエーフェリー」から出ている「フェリーあけぼの」「フェリー波之上」か、また、同じく海運会社「マリックスライン」から出ている「クイーンコーラルプラス」「クイーンコーラル8」を利用することになります。
 2ツの海運会社で上記の各2艘が就航しており、両社が1日おき(交互)に、本部港(沖縄)を出発し、最終港の鹿児島新港(鹿児島)に到着する上り便、その逆の下り便を1日1便運航しています。
 具体的には、(上り便で)与論港(与論島)を1210分に出発し、亀徳港(徳之島)に1635分に到着、また、(逆に下り便で)亀徳港を9時40分に出発し、与論港に1340分に到着します。

 飛行機で出向く場合、与論空港(与論島)から徳之島空港(徳之島)への直通便はなく、他の空港(奄美大島の奄美空港)を経由する必要があります。
 この9月を例に取ると、与論空港から徳之島空港へ向かう場合、与論空港から奄美空港までは、毎週月・水・金・日曜日の1510分発が1便出ており、奄美空港から徳之島空港までは、毎日10時発、16時5分発の2便が出ています。
 また、徳之島空港から与論空港へ向かう場合は、徳之島空港から奄美空港までは、毎日11時発と17時5分発の2便が出ており、奄美空港から与論空港へは、毎週火・木・土曜日の1310分発が1便あるだけです。

 つまり、船を利用する場合は、徳之島で宿泊することが不可避であり、前後各一泊の計二泊が必要となりそうです。また、飛行機でも、同じようなことになりそうです。
 これが司法サービスを利用しようとする場合の実際であって、甚だハードルは高いと言わざるを得ないように思われます。

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