2016年3月2日水曜日

弁護士らしい話し(其の15)

元弁護士の犯罪

   大阪の弁護士であったNは、2007(平成19)年6月に非行とその隠蔽工作を理由に除名処分を受けました。が、このような大阪弁護士会の処分について、日本弁護士連合会に審査請求をし、棄却されると、次は、東京高等裁判所に処分取消しを求める訴訟を起し、これが棄却されると、更に、最高裁判所に上告受理申立をするも却下され、2010(平成22)年7月に弁護士名簿から抹消。

 税理士の息子として、銀の匙を銜えて生まれ、蝶よ花よで育ったものか、どうも自らを律すことが出来ず、放逸に流れたよう。と思いきや、只今の年齢から逆算すると弁護士になったのは、平成4(1992)年ということで、約24年前、そのときの年齢は、39歳か。ならば、長期間の刻苦勉励か、甚だしい鬱屈か・・・果たして、その間に社会人としての訓練の程は・・・

 2016(平成28)年2月に横領容疑で逮捕されたとの報道。

 除名処分を受けて、9年弱、登録抹消からは、6年半。
 15年間程弁護士として働き(平成4(1992)年の登録)、処分を受けて6年半・・・
 それでも市民は、このような元弁護士を信用して、虎の子を預けるものか・・・
 甚だ複雑な思いを禁じ得ません。
 弁護士歴が信用されたのかどうか・・・
 何故に弁護士ではなくなったのか?!は問われなかったのか、問題とはされなかったのか・・・
 只々、人は変わらないものか・・・と慨嘆するばかり。
 かく程、世間の人達は、亡くした肩書きでも、元弁護士を信用するものか・・・
 以て、他山の石。その信用に値する振る舞いを!

 因に、弁護士法7条3号は、懲戒の処分で弁護士を除名された者は、弁護士となる資格を3年間は有しないと定めています。が、事実、非行を理由に除名された者を弁護士会は受け容れることには非常に慎重です。

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