2016年2月3日水曜日

弁護士らしくない話し(其の13)


日本三名瀑と日本三大○○

 

 茨城県下の名瀑を探ねた土産ということで、鮎の姿煮を貰いました。関西では甘露煮とも言っています。鮎が大好物であることを知っての、有難い心遣いです。

 和歌山県那智勝浦町の那智の滝、栃木県日光市の華厳の滝、そして、この茨城県の滝を併せて日本三名瀑と言うそうです。

 現地は、水戸と郡山を結ぶJR水郡(すいぐん)線の駅から更に山中に割け入ったところです。付近には、人家も無い場所に専ら観光用に架けられた「竜神大吊橋」という文字通り人工の観光スポットも有ります。

 歌僧西行が詠んだ歌も披露されています。

「花もみぢ よこたて(経緯)にして 山姫の 錦織り出す 袋田の滝」

 

 ところで、日本三景をはじめ、三名所、三名勝、三大○○というのは、よく見掛けるところです。

 日本三大海浜、となると、千葉県の九十九里浜、鹿児島県の吹上浜の2ツは大方の挙げるところながら、3ツ目は?ネットでは、「日本三大一覧」が紹介されるも、「日本三大海浜」は無いよう。

 

「三国一」、これは古来の表現で、唐、天竺、扶桑(我が国、日本)で一番の・・・という讃え方。

 江戸時代には、「三国一」というのが流行った様子。

 その後、開国、明治となり、次に流行ったのは、「東洋一」との標語。浅草に大正にもて囃されたのが「十二階」「凌雲閣」。その呼び声が「東洋一」。一体全体、この場合の東洋とは?この「東洋」という言葉に拘ったマニアックな書籍も読んだ記憶があります。

 

 扨、話しは戻り、三大なるものの有難さと逆にそのこじつけ気味には微苦笑を誘うところがあります。

 

 依って以て、日本三名瀑のドンジリは、既に西行の歌に出ている袋田の滝とのこと。が、他に比べると些か・・・

 

 むしろ、一大名瀑と称して恥ないものとしては、富山県の称名滝、標高1000mの地点にある落差日本一の350m。因に、滝については、「百名瀑」「二百名瀑」という書籍も売れています。

 

 追而、これら三名瀑は、偶然ですが、観音霊場巡りの旅程と何れも近接しています。

 那智の滝は、西国三十三所の第一番の那智山青岸渡寺の境内、華厳の滝は、坂東三十三ヶ所の第十八番の日光山中禅寺への途中、そして、袋田の滝は、同じく第二十一番の、最大の難所と言われる八溝山日輪寺の道筋から脇へ入ったところ。

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