2018年10月1日月曜日

弁護士らしくない話し(其の27)— 山のはなし —


 今年の夏は、逆走台風の12号が東から西へ日本列島を横断(7月末)。そして、21号は、「第3室戸台風」とも名付けられたとか、近畿地方を直撃、果ては北海道にまで被害を。
 先日、京都の西北、栂尾の高山寺へ明恵上人の跡を訪れるべく出掛けたところ、高山寺の境内の大杉が相当数倒れ、極く一部を除いては、立入禁止。
 とにもかくにも、台風の当たり歳と猛暑、酷暑の夏でありました。 

 この夏の終わりに、敬愛する山仲間へ出した便りです。ジョン・クラカワーという登山家・ジャーナリストと、我が国最大の山岳レースTJARを4連覇した消防士さんの話しを知って貰えれば幸いと考え、紹介をさせて貰います。
 以下が便りの本文です。 

 北海道では、早や降雪とのこと。
 秋の彼岸も過ぎ、めっきり日没も早くなって参りました。 

 此の夏は、山らしい山には出掛ける機会を得ず、結局のところ、テレビBSで紹介される各地の山の便りと、書物での山の話しに触れるばかりでありました。 

 登山家・ジャーナリスト・作家に、Jon Krakauerという米国人がいます(1954年生)。
 最初に読んだのは、1995年5月のエベレストでの大量遭難に現に遭遇した際のルポタージュの「空へ」(注1)であり、次には、若者の失踪を扱った「荒野へ」(注2)。そして、「信仰が人を殺すとき」(注3)というモルモン教をめぐるノンフィクションでした。
 今回、偶〻見つけた朝日文庫の「エヴェレストより高い山」(注4)(文庫本 320頁、2018年6月30日)を読み進めています。山に登れない状況でも、山が大いに楽しめるように思っています。

例えば、Boulder(或は、Bowlder)は、若者の登攀競技で近時有名ですが、もとの意味は、地質学的には、直径が256㎜より大きい、巨礫を指すとのこと。10inchなれば、254㎜のような気もしますが・・・
これが転じて、角の取れた巨岩を登るスポーツをボルダリングと言うようになったことを知りました。

(注1)副題「エヴェレストの悲劇はなぜ起きたか」199710月 文藝春秋刊 B6 396
(注2)2007年3月 集英社刊 文庫 334
(注3)2014年6月 河出書房新社刊 文庫 338頁+298
   1984年7月、米ユタ州のアメリカン・フォークで24歳の女性とその娘が熱心なモルモ
           ン教信徒に惨殺された。理性と信仰、原理主義と人間の倫理の問題など宗教の深い闇
     に迫ったノンフィクション」
(注4)解説を角幡唯介(1976年生)という、今評判の(?)冒険家・探検家が書いてい
          ます。

 TJARについては、2014年はスタートの見物に出掛けたところであり、2016年、2018年は、若しかすれば、御覧になっておられようものかとも思っています。
 ここのところの連続優勝者の、静岡の望月将悟氏については、前回2016年に、4日と23時間52分という大会記録を打ち立て、4連覇した後、今年は「(食料持参)無補給(水以外)」にて、結局、第7位にてフィニッシュ(6日と16時間7分)。制限時間は、8日間=192時間。
 この望月氏について、今年の夏には、「山岳王 望月将悟」という少〻キワモノ風なタイトルの取材本が出版されていました。(ヤマケイ)

 結局のところ、此の夏は、御目にも掛かれず、残念でありましたが、又宜しく御願いします。

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